福島第一原子力発電所事故を巡る天野之弥・国際原子力機関(IAEA)事務局長の対応に不満を強めた主要8か国(G8)の一部が、重要な国際会合で意図的な「天野外し」を行っているとの報道に、日本政府は当惑している。
外務省幹部によると、7日にパリで開かれた原発安全を巡る閣僚級会議は、6日からのIAEA定例理事会が設定される前から決まっており、天野氏も20日からのIAEA閣僚級国際会議の前に定例理事会を行うことで仏側の了解を得ていたという。
天野氏は7日の会議に「IAEAへの橋渡しになる重要な会議だ」とするビデオメッセージを送っており、外務省幹部は「G8の中で、天野氏に不満を持っているという話は聞いていない」としている。